新入医局員の少ない産婦人科

平静18年11月29日(水)
11月ももう終わりだというのにいっこうに寒くならない。朝夕は晩秋の気候ではあるが昼間は暖かい日が続く。
昨日、某所で産婦人科同門会広島支部総会がおこなわれた。教授が来広し色々お話をされたが、産婦人科はじつにきびしい状態になっている。とにかく産婦人科 を選ぶ新卒の医師が少ないので、大学病院での仕事・診療もままならず現在いる医師の負担が増えており、医師を派遣していた関連病院をどんどん減らさざるを 得ない状況になっている。ここ広島でも同門の名簿27人中私はなんと17番目である。卒業年度順になっていて17番目ということは私より若い医師はたった 10人しかいないということである。若い人が来ない科は滅びるというが実に大変なことである。産婦人科を選んでいても、激務と訴訟に嫌気がさして別の科に 替わって行った同僚や後輩も多く、特に産科は現在のところ苦労しても報われない科という評価が定着してしまっている。この評価は自然に現在の医学生に伝わ り、かくして新入医局員はいなくなるというわけである。現在のところ有効な打開策はない。きっと行きつくところまで行くのだろう。