名前のこと

平成18年11月11日(土)
来院される患者さんの名前はさまざまで、珍しものやなんと読むのかわからない姓もあって興味深い。うら若き女性の姓にはふさわしくない姓もあるし、字数の 多いものや簡単な一文字だけの姓もある。姓は先祖から受け継がれてきた歴史があるので、それぞれ愛着があると思われるが、難しくて人に読んでもらえないよ うなものは困るだろう。
私についていえば、「木山」という姓は字が単純すぎて名前にやや画数の多い文字を入れないとバランスがわるい。だからわが子に名前をつけるときには字画の やや多い字を選んでバランスをとるようにした。姓は先祖からのものでどうしようもないが、名前はその子だけが一生使うものだから①読みやすく②読み違えの ない③美しい④良い意味を持つ文字をつけてやりたいと思ったものである。
我が国の姓に使われる漢字で一番多いのは「田」で1300万人いるそうである。確かに「田」のつく姓はよく目にするが、わが国の基礎である稲作のための 「田」の文字が使われてきたのはもっともだと思われる。次に多いのは「藤」で700万人、以下「山」「野」「川」「木」「村」「大」「井」などがよく使わ れているようで、やはり我われのルーツは自然=農村であると再認識させられる。