保険証の使いまわし

平成17年8月5日(金)
先日来院された患者さんで、初診なのでカルテをつくろうとしたらすでに6年前に住所氏名生年月日が同じカルテがすでに存在していた。そのことを本人に問いただすと、その頃保険証を持たない友人に自分の保険証を貸したからだろうと、全く悪びれずに言うので驚いた。これは犯罪なのだと厳重に注意しておいたが、初診で来た人の保険証が本当に本人のものかどうかを判別するのは難しいと改めて思った。初診の人に運転免許証を見せろと言うわけにもいかないし、全員が免許証を持っているわけでもない。保険証の使いまわしはしないだろうとの善意の解釈で信用しているのだが、使いまわしをされていても調べることが難しい。少数の不心得の人間のために多数のまともな人が身分証明をしなければならないようにはなって欲しくないが、これに類したことはいっぱいあるだろうからある意味社会のコストと考えなければならないのだろうか。