混合診療について

平成16年12月9日(木)
混合診療について色々な意見があるようである。ものごとは単純に考えた方が良いと思う。つまり、どちらが受益者(患者)のためになるかである。現行の制度では、保険診療外の検査や治療をすると保険の分まで自費となる。これは患者のためにはならない。だから患者のためには混合診療のほうがとりあえず良いのであるが、問題は国はお金が足りないために医療費を減らしたいので、本来保険でできていたことまで自費にするかもしれないということである。だから将来結局患者に不利益になるというわけである。たしかにそうかもしれないが、古来統制経済にしてうまくいった例を知らない。統制は緩やかな方がいい。最も統制の強い国々がどうなっているかは、歴史的に明らかだろう。
難しい議論はいろいろあるだろうが、医者はとりあえずどうしたら目の前の患者さんが良くなるか、いまより幸せになるかだけを考えていればよいのである。そうであれば自ずから答えは決まってくると思う。