濡れ手に粟の宝くじ

平成16年10月18日(月)
今日は汗ばむほどの陽気であった。またも台風が近づいているという。今年は台風の当たり年である。天災はどうしようもないが、人の努力でどうにでもなることはたくさんある。今、民営化が叫ばれているが一番簡単にできることがある。それは「宝くじ」の民営化である。
和歌山県で、宝くじの利益を使った議員の外遊が問題になっているが、驚いたことに和歌山県の1年間の宝くじの売上が95億円で必要経費が9億円、払い戻し が40数億円、お上がとりあげる利益(民間では「テラ銭」と言う)が40数億円だそうである。払戻金が半分以下とはあんまりではないか。
日本中どの宝くじも似たようなもので、庶民がなけなしのお金で夢を買おうとするのに、賭けたお金の半分とりあげるとは、ひどすぎる。競馬では払い戻しは8割だし、競輪や競艇も同様である。ヤ○○のばくち場でも7割以上は払い戻しをするという。なにより、これらのギャンブルは賭ける人を楽しませる努力をしている。それに比べて宝くじはどうだ。タレントを使ってテレビで宣伝するぐらいで、ほとんど努力なしである。まさに濡れ手に粟とはこのことだ。
「宝くじ」を民営化すれば9割払い戻しも可能だろうし、いろいろなイベントや楽しみも増えるだろう。だいたい「射幸心をあおるからギャンブルはよくない」といって民間には禁止しておきながら、宝くじで努力もしないで5割もテラ銭をとっておいて、その利益を使って大名旅行して恥じない厚顔無恥はどうしたこと か。
「宝くじ」は各自治体が、売上や必要経費、払い戻し率を毎年広く公表して一般の審査を仰ぐべきである。そして賛同を得られるように努力すべきだろう。最善の策は、お上は手をひいて民間にやらせることであるが。