平成16年6月5日(土)
相性というのは必ずある。友人同士、上司と部下、夫婦、先生と生徒、飲み屋のオヤジと客、そして医者と患者にも相性は大いにあるようだ。他院に紹介したE さんが来院されて言うには、紹介先の先生とあまり合わない様子である。それぞれの人はいいのだが、組み合わせではうまくいかないことがある。正しい間違いではなくまさに「相性」である。医者と患者の場合は相性が悪ければよそへ行けばいいが、会社などで上司との相性が悪ければ大変だろう。夫婦なら最悪である。
日本では昔から見合いの制度があった。これは物のわかった大人が、双方の家柄や性格をみつくろって引き合わせるのでそれなりにうまくいっていたようである。医者がよそに紹介する場合は、その病気を治療するのに一番良いと思われる医者を選ぶのだが、相性のこともチラッと考える。でも病気の種類によっては、相性より腕だという場合は腕を優先するために今回のようなことがおきる。紹介といってもけっこう難しいのだ。