ピルとは

ピルは保険適応になっていない低用量のピルと、保険適応になっている中用量と低用量のピルがあります。

ピルは本来小さな丸薬のことですが、今では避妊薬と月経困難症や月経不順調整などのために普通に使われるようになりました。
中用量のピルは生理の予定日を遅らせたり、緊急避妊に使われたり、不正出血を止めるために使われています。効果は強いのですが低用量のピルに比べれば吐き気などの副作用がやや多く見られます。
低用量のピルは毎日1錠をきちんと飲んでいれば避妊効果は99%以上、生理痛・生理の量も軽減するし月経前緊張症(PMS)も改善します。特に一層性のピルの場合、生理の周期を自由に変えられるという利便性もあります。これらの効用・副効用は現在使われている女性が実感しているところです。

副作用で問題になるのは、血栓症と乳がんになる可能性がわずかに上昇すること、飲み初めに吐き気、頭痛、乳房痛など認められることです。ただしこれらの症状は内服を続けていれば多くの場合消失します。

メリットとデメリットを比べると、明らかにメリットが優ります。欧米諸国ではたくさんの女性が使っていて、世界中でこれほど使われている薬はありません。それゆえ利点・欠点がはっきりとわかっています。日本ではあまり慣れていないせいかピルを怖がる人が多いようですが、20年前に我が国でピルが解禁されたころと比べればずいぶん理解も深まってきたように感じます。女性が自分で自分の生理、妊娠をコントロールできるのは素晴らしいことだと思います。

ピルの種類と値段

  • 低用量ピル
  • (マーベロン、シンフェーズ)(ラベルフィーユ、ファボワール) 2500円/1シート
  • 中用量ピル(月経移動のみ)
  • (プラノバール) 2000円/1シート

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緊急避妊ピル

コンドーム破損などで膣に精液が入り、妊娠する可能性があるときに内服します。
性交して72時間以内に緊急避妊ピルを内服すると50~80%は妊娠が防げると言われていますが、早く内服する方がより有効だとされています。性交後まだ排卵していない場合に内服することによって、排卵を遅らせるか抑制しますが、低用量ピルのように99%以上の効果が期待できるものではありません。当院では次の2種類を用意しております。

  • Yazpe(ヤッペ)法
  • プラノバールなどの中用量ピルを2錠内服、12時間後にさらに2錠内服します。副作用として吐き気がある場合があり、吐き気止めも同時に内服します。
  • 値段は4000円~4200円(吐き気止めあり)です。
  • ノルレボ
  • 上記のピルからエストロゲンを抜いた黄体ホルモンだけのピルです。1回の内服でよく吐き気も少ないのですが薬の値段が高いのが欠点でした。最近後発品が発売されて値段は8,000円~9,000円になりました。

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避妊リング

避妊法として効果が高いのは、低用量ピル、子宮内避妊用具(IUD:ノバT)などがあります。ピルについては別項で説明しているので、ノバTについて説明します。

  • IUD:ノバ゙Tは銅が付加された子宮内に入れる避妊具です。以前は優生リングやFD-1などが使われていたのですが、銅が付加されたこのIUDは避妊率が優れているので、よく使われるようになっています。一度装着すれば5年近くは有効なので、費用対効果は優れています。欠点としては、ピルのような副効用(生理痛の改善、経血量の減少、生理のコントロール)がないことです。装着は容易にできるのでお薦めです。
  • 避妊リング(ノバT)…予約必要です
  • 料金: ノバT(銅付加)(2~5年間) 40000円

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