西区民音楽祭

平成28年3月12日(土)
先日、西区民文化センターで行われた音楽祭に出演し、10数人の尺八で「アメイジング・グレイス」と「風の色」の2曲を合奏した。この音楽祭は西区民文化センター主催の広島市内で活動する音楽サークルのための発表会で、合唱・ギター・二胡・ハワイアン・フォークなど色々なグループが出演し、日頃の練習成果を一般の人に聴いてもらう会である。尺八でステージに立つのは久しぶりだったが、一人で演奏するわけではないのであまり緊張せずに吹くことができた。
元来、尺八という楽器はピッチを合わせるのが難しく、合奏にはには不向きである。特に半音は、ある程度吹ける人でないと正確に出せない。西洋の楽器は正確な音が出しやすいように改良されてきたのでオーケストラが成立するが、和楽器は楽器の改良よりも技を磨く方を重んじてきたために、普通の器楽曲を合奏するには熟達した技術が必要である。その分、和楽器のために作られた曲には独特の「和」の味わいがある。達人が単管で吹く尺八のしみじみとした響きには魂を揺さぶられる。やはり「和の音楽」も捨てがたいと思う。